新型iMacの「白ベゼル」からみるAppleデザインの美学

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Appleの新しい販売戦略とは?


ベゼルの色はAppleのマーケティング戦略によって変化してきました。

「MacBook」は、かつて「MacBook Pro」のようなガラスと金属ではなく、プラスチックで出来ていました。そして「MacBook」のベゼルが白から黒に変わった時、ジョブズは手頃な価格の一般的なノートブックが高価なノートブックと同じ品質を持つことに気がつきました。


そして、このコンセプトは「iMac」にも適用されました。白いプラスチックからアルミニウムと黒いベゼルに移行した結果、同じ手頃な価格で販売しているにも関わらず、よりプレミアムな感覚を与えることができたのです。


しかし、Appleは近年、製品戦略を変えつつあります。

Appleは「iMac」に「M1チップ」を搭載することで「iMac」をゼロから作り直す機会を得たのです。新しい「iMac」のデザインのコンセプトは「楽しく」「遊び心があり」「楽観的であること」でした。その為、周囲の環境にシームレスに溶け込ませる必要がありました。


その結果、周囲に溶け込む事ができるコントラストの低いライトグレーのベゼルが必要だったのです。


このことは、Appleが初代「iMac」の人気を高めるきっかけになった「楽しい個性」を取り戻そうとしていることを示しています。


その精神は、スノーホワイトデザインの時代から工業用アルミニウムの時代に突入するにつれ、年々削ぎ落とされてきました。グレーの金属製筐体に黒いベゼルは、高級感はあっても、決して目を引くものでは無かったのです。


「ディスプレイとの一体感」という意味では、たしかに黒いベゼルのほうが優れているかもしれません。しかしiMacのデザインをよくみれば、Appleがそうしなかった理由がおのずと見えてくるのです。

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