「格安SIMと思ってた」楽天モバイルが抱える”認識のズレ”とは? ユーザー調査で実態が判明

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 株式会社ALL CONNECTが運営する通信メディア「オールコネクトマガジン」は12月12日、ユーザーの”格安SIM”に対する認識と、楽天モバイルを含む主要ブランドの分類意識に関する調査結果を発表しました。

楽天モバイルの格安SIM認識に関する調査結果のメインビジュアル
目次

調査概要

 この調査はスマートフォン利用者374名を対象に、2025年11月に実施されました。WEBアンケートツール「QIQUMO」を使用し、10代から70代までの男女が対象となっています。

 スマホ市場では「格安SIM(MVNO)」「大手キャリア(MNO)」「サブブランド」「オンライン専用プラン」など多様なサービス形態が登場し、ユーザーの理解に混乱が生まれていると指摘されています。

調査結果のハイライト

 調査では以下の3つのポイントが浮き彫りになりました。

 楽天モバイルを「格安SIM」と認識しているユーザーが42%で最多となりました。また、「料金が安い」ことが格安SIMと判断した最大の理由で、46.8%に達しています。さらに、格安SIMだと感じる月額料金は「2,000円未満」が最多で43.0%、「3,000円未満」まで含めると約7割が該当するという結果が得られています。

約42%が「楽天モバイルを格安SIM」と認識

楽天モバイルを格安SIMと認識しているかどうかのアンケート結果グラフ

 「楽天モバイルは格安SIMだと思いますか?」という問いに対し、調査では以下の結果が得られています。

回答割合
はい42.0%
いいえ26.7%
わからない31.3%

 42.0%のユーザーが「はい」と回答し、ユーザーの中で「楽天モバイル=格安SIM」という認識が最も優勢であることが明らかになりました。本来、MNO(自社回線を持つ大手キャリア)である楽天モバイルが、価格やサービスの印象からMVNO(格安SIM)と誤って分類されている実態が浮き彫りになりました。

 また、「わからない」と回答した人が約3割に上ることから、携帯通信サービスにおけるブランド分類や区分に対する理解のあいまいさがうかがえます。

格安SIMと判断する基準は「3,000円未満」が多数派

格安SIMと感じる月額料金のラインに関するアンケート結果グラフ

 「格安SIMだと感じる月額料金のライン」について、調査では以下の結果が報告されています。

料金ライン割合
2,000円未満43.0%
3,000円未満28.3%
4,000円未満12.6%
それ以上安くても「格安SIM」とは思わない16.0%

 「2,000円未満」が43%、「3,000円未満」が28%と、約7割が月額3,000円未満を”格安SIM”と認識するラインとしているとのことです。

 この認識に照らすと、楽天モバイルの「月額3,278円」という料金設定が”格安”と受け取られるのは自然な流れだと考えられます。

認識理由の最多は「料金が安い」

楽天モバイルを格安SIMだと認識する理由のアンケート結果グラフ

 楽天モバイルを格安SIMと考える根拠について、調査では以下の結果が得られています。

理由割合
料金が安い46.8%
自社回線を持っている16.8%
通信品質が大手並みだと思う11.8%
サポート体制が違う9.4%
店舗が多い7.8%
その他7.5%

 楽天モバイルを格安SIMと認識する最大の理由は、「料金が安い」(46.8%)というシンプルかつ直感的な評価に基づくものだったとのことです。

 ユーザーの多くがサービスの分類において「通信品質」や「回線構造」よりも”体感的な価格の安さ”を優先している傾向が示されており、「安い=格安SIM」という単純化された認識が、楽天モバイルの本来の立ち位置とは異なる理解につながっているということです。

 一方、「格安SIMではない」と回答したユーザーは、「楽天モバイルはMNO(自社回線を保有する大手キャリア)であること」や「サポート・品質が他の格安SIMより手厚い」といった点を理由に挙げており、こうした層はサービスの構造や提供主体にまで理解が及んでいることが伺えます。

実際の利用率でも最多:楽天モバイルが”格安SIMの代表格”と見なされる背景

現在利用中の格安SIMに関するアンケート結果グラフ

 過去の別調査「格安SIM利用実態調査」では、「現在利用中の格安SIMはどこですか?」という問いに対して、楽天モバイルが29.3%で最多という結果が出ているとのことです。

 この実利用の高さとブランド認識が重なり、ユーザーの中では”楽天モバイル=格安SIM”という認識が定着している構造が浮かび上がります。単なる誤解というより、利用実態との一致が認知を後押ししていると考えられます。

携帯通信サービスの分類について

 スマホ市場における主要なサービス形態の分類は以下の通りです。

 大手キャリア(MNO)はドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルで、自社の回線インフラを保有しています。サブブランドはUQモバイル・ワイモバイルで、大手キャリアの傘下サービスです。オンライン専用プランはahamo・povo・LINEMOで、大手キャリアが提供するオンライン中心のプランとなっています。MVNO(格安SIM)はIIJmio・mineo・イオンモバイルなど、大手キャリアの回線をレンタルして提供するサービスです。

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